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肺炎球菌ワクチン、2026年から変わりましたー65歳の節目に知っておきたいこと

2026年4月から肺炎球菌ワクチンが変わりました。65歳の節目に知っておきたいこと。

2026年4月から、高齢者の肺炎球菌ワクチンが「ニューモバックス」から「プレベナー20」に切り替わりました。何が変わったの?費用は?以前打った人はどうする?――65歳の節目に知っておきたいポイントを、浜松市の情報を交えてやさしく整理します。

そもそも「肺炎球菌」とは

肺炎球菌は、私たちの鼻やのどの奥にひそんでいることのある、ありふれた細菌です。日本人の高齢者の5〜10%ほどは、ふだんからこの菌を持っているとされます。多くの場合はおとなしくしていますが、体力や免疫が落ちたときに暴れ出し、気管支炎・肺炎、ときには血液に菌が入り込む重い感染症を引き起こすことがあります。

肺炎は日本人の死因の第5位で、肺炎で亡くなる方の約98%を65歳以上が占めています。年齢とともに免疫の力がゆるやかに下がること、そして持病があることが、重症化のリスクを高めます。

ワクチンの役割は「重症化を防ぐ」こと

ワクチンの役割は重症化を防ぐこと。肺炎球菌には100種類以上の型があり、ワクチンはそのうち重くなりやすい型をカバーします。

このワクチンは「肺炎に絶対かからなくなる魔法」ではありません。あくまで重症化を防ぐためのものです。肺炎球菌には100種類以上の型があり、ワクチンはそのうち特に重くなりやすい型を狙ってカバーします。「すべては防げないけれど、重くなりやすいタイプから守る」――そんなイメージがちょうどよいと思います。

2026年4月、ここが変わりました

これまで定期接種で使われてきた「ニューモバックス(PPSV23)」に代わり、2026年4月からプレベナー20(PCV20)が使われるようになりました。対象となる方や接種のスケジュールそのものは変わっていません。

プレベナー20は「結合型」という種類のワクチンで、体が免疫の記憶を作りやすく、効果が長く続くと考えられています。そのため、従来のような「5年ごとに打ち直す」という考え方ではなくなり、定期接種としては1回受けていただく形になりました。

ただし「一度打てば一生安心」というわけでもありません。専門学会の最新の見解では、効果はおよそ5年程度で少しずつ弱まる可能性も指摘されています(追加で打ち直すべきかは、今後の研究と一人ひとりの状況しだいです)。気になる方は、ぜひ診察のときにご相談ください。

定期接種の対象になるのは?(浜松市の場合)

定期接種の対象になるのは?浜松市の場合。65歳で生涯に1回、公費助成の対象になります。

浜松市にお住まいで、次のいずれかに当てはまる方が、生涯に1回、公費助成の対象になります。

  • 接種当日に65歳で、これまで公費助成を受けていない方
  • 接種当日に60〜64歳で、心臓・腎臓・呼吸器の機能やHIVによる重い障害(身体障害者手帳1級程度)がある方

注意したいのが対象年齢です。以前は70歳・75歳…と「5歳刻み」でも案内がありましたが、この経過措置は終了しました。今は「65歳のうち(66歳の誕生日前日まで)」に受けるのが基本です。誕生日が近づいたら、ぜひ一度ご検討ください。

持病のある方は、特に考えたいワクチンです

持病のある方は特に考えたいワクチンです。糖尿病・慢性肺疾患・慢性心疾患・腎臓病などはリスクが高くなります。

肺炎球菌で重い感染症を起こした方を調べると、糖尿病・慢性の肺の病気(COPDなど)・慢性の心臓の病気・腎臓の病気をお持ちの方が多いことがわかっています。また、がんの治療中の方やステロイドなど免疫を抑える治療中の方も、リスクが高くなります。

こうした持病のある方では、65歳より前であっても、主治医と相談のうえでワクチン(任意接種)を検討する価値があります。当院に通院中で気になる方は、いつもの診察のついでで構いませんので、お声がけください。

気になる費用は?

浜松市の自己負担額(2026年4月1日から):7,900円

それまでのニューモバックスは4,500円でした。ワクチン自体の価格が上がったことが主な理由です。生活保護世帯・住民税非課税世帯の方は、事前申請などにより無料で受けられます。

よくあるご質問

Q. 以前ニューモバックスを打ちました。もう打たなくていい?

A. 過去にニューモバックスやプレベナー類を打った方は、前回から1年以上あけて、プレベナー20またはキャップバックス(PCV21)を追加するという選択肢があります。打った時期やお体の状態で変わりますので、自己判断せず一度ご相談ください。

Q. 「キャップバックス(PCV21)」という新しいワクチンも聞きました。

A. 2025年に承認された新しいワクチンで、現在、定期接種に加えるかどうかが国で検討されています。今は任意接種(自費)の選択肢のひとつです。ご希望や持病に応じてご案内します。

Q. 毎年打つの?

A. いいえ。インフルエンザワクチンのように毎年打つ必要はありません。

おわりに

肺炎球菌ワクチンは、「重い肺炎から、その後の元気な毎日を守る」ための備えです。65歳の節目を迎える方、持病が気になる方、以前打ったきりの方――どんなご相談でも構いません。接種券のことやワクチンの選び方も含めて、当院でお気軽にお尋ねください。

※浜松市の制度に関するお問い合わせ:浜松市 感染症対策課(053-453-6108)

参考:「65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方」第8版(2026年6月15日一部修正/日本呼吸器学会・日本感染症学会・日本ワクチン学会 合同委員会)、厚生労働省「高齢者の肺炎球菌ワクチン」Q&A、浜松市「令和8年度高齢者用肺炎球菌予防接種」